Business
日本株のニューノーマル:PER20倍への拡大可能性が示唆
東京株式市場で日経平均のPERが従来の上限を突破し、新たな投資基準「ニューノーマル」が形成される可能性が高まっています。名目成長率の上昇を背景に、PER20倍までの拡大余地が示唆されています。
Publié le
#日本株式市場#PER#日経平均#株価指標#投資分析#企業価値#金融政策#市場動向

上昇を続ける日経平均株価ボードと注目が集まるPER指標
日経平均、史上最高値を更新する中でPERの新基準が形成
東京株式市場において、日経平均株価のPER(株価収益率)が17倍台半ばまで上昇し、過去数年の一般的な水準を超える展開となっています。この動きについて、市場専門家たちは日本株式市場が新たな局面「ニューノーマル」に突入したとの見方を示しています。
13日の東京市場では、日経平均株価が前日比556円50銭高の4万3274円67銭と、連日で史上最高値を更新。TOPIX(東証株価指数)も最高値を記録し、日本経済の力強い回復を示しています。
企業価値評価の新たな基準
市場では、長年続いたデフレからの脱却や東証改革を契機とした企業変革、さらには企業統治改革の進展により、成長期待が高まっています。
「過去20年程度の常識では、日本株はPER17.5倍から18倍が上限と考えられてきた」と山和証券の志田憲太郎氏は指摘しています。
実質金利と市場動向
松井証券のシニアマーケットアナリスト・窪田朋一郎氏は、「日銀の金融政策維持により、実質金利の深いマイナスが継続することを前提に株価が上昇している」と分析しています。この状況は日本の経済構造の変化を反映したものといえます。
今後の見通しと投資家動向
三菱UFJアセットマネジメントのエグゼクティブ・ファンド・マネージャー、石金淳氏は、名目GDP成長率がプラスを維持している現状を踏まえ、PERの許容範囲が15-20倍程度まで拡大する可能性を指摘しています。
ただし、急激な株価上昇に対しては一服感も出始めており、利益確定売りと押し目買いが交錯する展開が予想されています。